「緊急事態宣言」発令エリアの東京、大阪、京都、兵庫の学校状況まとめ

「緊急事態宣言」発令エリア、4都府県の対応比較しました。

現在、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県を対象に「緊急事態宣言」が2021年4月25日〜5月11日まで発令されています。政府が改訂した「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」に基づいて、文部科学省は各学校等に、新型コロナウイルス感染症対策を改めて徹底するよう要請しました。今回、それにともなう、各自治体の学校の対応状況を調べ、まとめてみました。

今後の感染状況や、宣言延長などなどによっても、自治体や学校の対応が随時変わっていくとは思いますが、今の時点(2021年5月1日時点)で公開されている情報について、掲載しております。都度更新予定です。

※ネットやSNSなどで公開されている情報から独自調査でまとめたものになります。また、状況が変化していくものなので、最新の正確な情報に関してはご自身でご確認ください。


▼以下の表は、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県の状況(要請内容など)を表にまとめたものです。

保育所幼稚園小学校中学校高校大学(短大、専門学校)
大阪府「オンライン活用」、「部活動の自粛 」を要請。原則オンライン」、「部活動の自粛」の徹底
兵庫県部活動「原則休止」、十分な感染防止対策を実施。修学旅行など外活動は「原則自粛」。「オンライン活用」の呼びかけ、一部「緊急奨学金」支給。
京都府部活動は校内で2時間以内の活動を、要請。部活動は校内で2時間以内の活動を、要請。高校に「時差登校」「授業時間の短縮」の呼びかけ。オンライン授業を「積極的活用」、構内の学生数を全体の50%以下にすることを、要請。
東京都「オンライン活用」と「部活動の自粛」の協力を依頼。
都立学校都立中等教育学校等都立高校
時差通学」の徹底と「分散登校」の実施(小学校を除く全面的に「オンライン活用」を実施。

※「ー」は、不明または、現状通り。

これらの4都道府県の対応状況を比較してみると、小中高で「オンライン活用」に取り組んでいるのが、大阪府と東京都で、兵庫県と京都府は、部活動の制限は設けていたり、校外での活動の自粛などが求められていますが、それ以外は、学校の状況としてはさほどこれまでの変わらない対応状況のようですね。




それでは、大阪からみていきましょう。

大阪府

幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校、大学に、
「部活動の自粛 」「オンラインの活用」の要請

大阪府は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、大学などに対して、休止要請はしないものの、「部活動の自粛 」「オンラインの活用」を、要請。

緊急事態措置に基づく要請
△大阪府による「緊急事態措置に基づく要請」資料
大阪府、大学は「原則オンライン」、

大阪府は、大学に対して、授業は「原則オンライン」とし、学生に「部活動の自粛」の徹底を求めています。

△大阪府による「緊急事態措置に基づく要請」資料
△大阪府による「緊急事態措置に基づく要請」資料

大阪市

大阪市の幼稚園は「午前保育」に。

大阪市の市立幼稚園は、時間を短縮して、「午前保育」のみに。但し、仕事などで事情がある場合は、「一時預かり」は利用可能とのこと。

小学校で、1、2時限目のみ自宅でオンライン学習(プリント学習)、3時限目から登校

大阪市の独自の対策で、4/26より大阪市立の小中学校で、児童に配布済みタブレットなどの学習用端末を活用しての「オンライン学習」がスタート。

基本的に1、2時限目はオンライン授業(学習者用端末でのICTを活用した学習)で、その後3時限目から登校し、先生からの対面指導を受けたあと、給食をたべて下校。下校後の、5、6時限目は、家庭でタブレットでの学習やプリント等を行う、という流れになっているそうです。

また、保護者が仕事で家に不在の場合は、オンライン授業なしで、朝から登校可能ともしているとのこと。

大阪市立の小・中学校で26日、オンライン学習が始まった。大阪府は府内の市町村に対面での授業継続を要請しているが、感染状況の深刻な同市では、リスクを下げるため独自に実施。子供たちは家庭で学習した後で登校し、給食を食べる。(出典:https://www.yomiuri.co.jp

小学校の場合は午前中はオンライン学習を受けた後、登校。教諭から学習状況の確認や指導を受けた後、給食を食べてから下校。自宅でオンライン学習──というスタイルとしている。ただ、回線の問題から、オンラインを使う日時を地域で分けるほか、保護者が仕事などで不在のため、オンラインが難しい児童生徒は登校も可能だ。(出典:htps://www.itmedia.co.jp

中学校は、午前中、自宅でオンライン学習(プリント学習)、午後から登校

中学校の場合は、午前中の1~4時限目は家で、オンライン授業(学習者用端末でのICTを活用した学習)やプリントの学習等を行い、午後から登校し、給食をたべ、5、6時限目は、学校で対面指導を受けるという流れになっています。

大阪市教育委員会は、宣言中は自宅でのオンライン学習と、学校でのプリント学習を併用。市立小中学校に通う全ての児童生徒約16万人にタブレットなどの学習用端末を配備しており、これを活用する。(出典:https://news.yahoo.co.jp

オンライン授業の実施状況は、各学校でばらつきが…。

ただし、オンライン授業は全校で始められたわけではなく、かなり地域差も出てるようで、自宅でプリント学習のみなどの場合もあるようです。

各学校でオンライン授業の実施にばらつきが出ていることについて大阪市教育委員会は「各学校には、オンラインなどを活用した自宅学習の進め方を例示して伝えているが、実際にどの程度、オンライン授業を取り入れていくかについては、各学校がそれぞれの事情に合わせて対応してもらう形となっている」としています。(出典:https://www3.nhk.or.jp

大阪市、中学校の部活動の制限(高校は大阪府の指示通り)

緊急事態宣言期間中は、「原則休止」。公式試合などを控えてる場合は、学校内等の場所で、平日は1時間程度、休日は2時間程度に活動時間を制限。

大阪市、6/1以降に修学旅行(校園外活動等)を延期または中止に。

泊を伴わない校園外での教育活動を含めて、修学旅行(校園外活動等)は、5/31(月)までに開催のものに関しては、6/1以降に延期、もしくは中止

大阪市、宣言期間中の「運動会」の延期または中止。

緊急事態宣言期間中の「運動会」の延期または中止に。




兵庫県

兵庫県の小中高の授業は、十分な「感染防止対策」を実施。

小中高は、「学校に持ち込まない、学校内に広げない」を基本に、十分な感染防止対策を実施。

兵庫県、学校行事や「修学旅行」などの外活動は、自粛。

兵庫県外での教育活動を自粛。校外から大人数が集まる行事(学校説明会や授業参観、オープンスクールなど)も「原則中止」修学旅行などの外活動も、行わない方向。ただ、昨年度から延期しているものや、すでに実施しているものに関しては、各学校での判断

兵庫県、県立学校(高校、特別支援学校など)の「部活動」の制限。

4/29〜5/11まで、部活動は「原則休止」としてますが、全国大会につながる公式戦への参加とそのための練習は可能としています。大会初日の3週間前からは学校周辺のみでの練習も可能。その場合、活動時間は平日4日間のみ2時間以内土日1日のみで3時間以内、を厳守。

合宿などの宿泊を伴う活動は引き続き「控える」ことになっているそう。また、試合は無観客での実施で、試合時以外のマスク着用の徹底などが求められているようです。

学校の部活動について、29日から5月11日まで原則休止とすることを決めた。部活動で感染が広がるケースもあるとして、県立学校(高校、特別支援学校など)と各市町教委に通知した。(出典:https://www.kobe-np.co.jp

兵庫県の大学には、「オンラインの活用」の呼びかけ。一部学生に「緊急奨学金」を支給。

大学には「オンラインの活用」の呼びかけ。バイトの収入の減少などで経済的に困窮した学生対象に「緊急奨学金」を支給。

政府は大学の運動部や学生寮でクラスター(感染者集団)が発生している状況を踏まえ、大学にオンライン授業の活用を要請。兵庫県も同様にオンラインの活用を呼び掛ける。(出典:https://news.yahoo.co.jp

西宮市

西宮市、行事や教育活動の一部制限

大人数を呼び込むような校内行事を控え、感染のリスクが高いとされている活動は行わないとしています。

西宮市、宣言期間中、「修学旅行」の実施はなし。

緊急事態宣言期間中は、「修学旅行」などの宿泊行事は行わないそうです。

西宮市、部活動の制限。

校内や市内近隣地域内の活動で、平日4日のみ2時間以内土日1日のみ3時間以内の実施。練習試合等は、必要最小限の参加人数と移動人数にとどめる。更衣室や部室でのミーティング時、試合時の応援時にはマスク着用を徹底

神河町

神川町の幼稚園・小・中学校は、通常通り。

幼稚園・小・中学校は、通常通りで、学校の指示に従ってくださいと明記。

幼稚園、小・中学校については通常どおりとし、学校の指示に従ってください。(出典:神川町HP



京都府

京都府、クラブ活動の制限。

原則、自校生で校内のみ、2時間以内の活動を要請。

京都府、高校に「時差登校」「授業時間の短縮」の呼びかけ。

電車やバスでの通学が多い高校対象に、「時差登校」「授業時間の短縮」を呼びかけ。

京都府、大学にオンライン授業を「積極的に活用」
構内の学生数を全体の50%以下するよう要請。

京都府内の大学には、オンライン授業を「積極的に活用」、構内の学生数を全体の50%以下に抑える事を、要請。

日本経済新聞

京都府は16日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、府内の大学にオンライン授業を積極的に活用し、一度に入構する学…




東京都

都が、小・中・高校等に、「部活動の自粛」と「オンライン活用」協力依頼

緊急事態宣言発令により、都内の保育所、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学等に、「部活動の自粛」「オンライン活用」について「協力」を依頼。

東京都は小学校や中学校、高校等に対し、部活動の自粛とオンライン活用について協力を依頼した。一斉休校は行わず、時差通学を徹底。対面指導とオンライン学習等を組み合わせた分散登校を実施する。(出典:https://resemom.jp

一部の学校で、オンライン授業の「予行演習」実施

都内の一部の学校(世田谷区など)では、オンライン授業に備えた「予行演習」がすでに実施されているところもありますが、地域によってはいまだに端末配備がされていない学校もあり、オンライン化は難しいする状況もあるようです。

東京都内の一部の学校では26日、学級閉鎖などを見据えたオンライン授業の「予行演習」が行われた。(出典:https://news.yahoo.co.jp

一部の学校は、運動会や修学旅行など校外で活動の延期

また、都内の学校によっては、校外での音楽鑑賞教室などが中止になったり、5月下旬に開催の運動会や修学旅行の延期を決めた学校もあるようです。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う3度目の緊急事態宣言が25日に発令された。5月11日まで、東京、京都、大阪、兵庫の4都…

都立高校、都立中等教育学校等、都立学校は、「時差通学」の徹底、
「オンラインの活用」を全面的に実施。飛沫感染の可能性が高い活動は自粛、中止。

始業と終業の時刻を、出勤ピークを避ける時間帯に変更するなどの「時差通学」を徹底し、一度に集まる生徒数が全生徒数の3分の2以下になるよう「分散登校」を実施。ただ、通学エリアが限られている小中学校は、「分散登校」は求めていないそう。また、教育活動において「オンラインの活用」を全面的に実施。

狛江市

緊急事態宣言期間中、狛江市は、市内の全ての小中学校で双方向の「オンライン授業」を実施すると、4/28に発表。

すでに全小中学生に配布したタブレット端末の対話アプリの機能を使って、テレビ会議で授業を進めるそうです。実施日は4/30、5/6、5/7の午後で、時間は30分~45分。対象は小3~中3とのこと。

家にネット環境がない場合は、校内の別の教室で参加してもらうことになっているようです。

同市教育委員会は「臨時休校や災害発生時に備え、学びを止めない環境を段階的に整えたい」と話している。(出典:https://www.nikkei.com

世田谷区

世田谷区、オンライン学習の予行演習実施。

学級閉鎖なども想定し、緊急事態宣言発令前から、一部のクラスで朝の会などでタブレット端末でオンラインになれる練習などを実施。

同区では、宣言発令から初の平日となった26日も通常通りに授業を実施。ただ、学級閉鎖や分散登校が必要となる状況を想定し、一部のクラスで教室にいる子供たちに、別の教室で行われた朝の会などをタブレット端末で視聴させる試みを始めた。オンラインに慣れさせる目的で宣言直前に着手し、30日まで続ける方針だ。(出典:https://news.yahoo.co.jp

世田谷区、一部の学校で「修学旅行」延期決定。

世田谷区の一部の学校では、すでに「修学旅行」の秋への延期を決めた学校もあるそうです。

世田谷区、一部の中学校で、部活動の制限実施。

世田谷区の一部の中学校では、原則平日のみなど活動時間を制限して部活動を続ける学校もあり、対応が分かれているようです。

荒川区

宣言延長の場合、運動会の延期の可能性。

緊急事態宣言の期間が延長となる場合、「運動会の延期は現実味を帯びる」と、荒川区教委は述べてるとのこと。

来月11日までとされる宣言の期間が延長となれば、「運動会の延期は現実味を帯びる」(荒川区教委)(出典:https://news.yahoo.co.jp

足立区

足立区、「オンライン学習」の予定なし

足立区では、全ての区立小中にタブレット端末の配布が終了するのは9月の見通しと遅れており、休校などの場合も、オンライン化はせずに、自宅学習用プリントの配布などを予定しているそうです。

足立区では、端末の調達が難航したため、全ての区立小中に配備を終えるのは9月となる見通しだ。区教委の担当者は「宣言を受けたオンライン授業は検討しておらず、休校などが必要になった際は自宅学習用プリントの配布などで乗り切りたい」と話す。(出典:https://news.yahoo.co.jp

板橋区

板橋区、中学校の部活動、中止に。

緊急事態宣言中の期間、板橋区は、区立中学校の「部活動を中止」にしています。

学校運営は継続しますが、感染拡大防止を徹底するため、部活動については、緊急事態宣言中は中止といたします。(出典:板橋区HP

いかがでしたでしょうか。各地域、各学校で、対応状況が様々ですね。今後の感染状況に応じて、緊急事態宣言の延長、範囲の拡大などの可能性などもあるので、それに応じて、各自治体や学校の対応も変化があると思いますので、今後の状況を見ていきたいと思います。



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