2020年から公立小学校で700単語!? 新学習指導要領による公立小学校での英語教育の変化は?

2020年度から小学校での英語教育が大きく変化

新学習指導要領における教育改革が、小学校ではいよいよ2020年から全面実施されます。それに伴って、小学校での「外国語教育」にも大きな変化が起こります。

ポイントは以下の2つ。

  • 3年生から英語の授業がスタート(会話・コミュニケーション中心)
  • 5年生から英語が正式な「科目」になって通知表にも成績がつけられる(文法・単語・読み書き中心)

これまで、小学校での英語教育が5年生からスタートだったのが、小学校3年生からスタートする事になるのです。

 

小学校の英語教育の流れ

小学校の英語教育に関しては、2002年に「総合学習の時間」を使ってスタートしたのが最初の動きで、2011年度から小学校5・6年生で「外国語活動」が年間35コマ必修導入され、4年生以下は年間10回程度(月1程度)外国人の指導助手の先生による授業が実施されていました。

2018年から移行措置と先行実施がスタート

そして、2020年度からの「新学習指導要領」に備えて、2018年度から小学校で、小学3・4年生で年間15コマ、小学5・6年生で年間50コマ英語授業が実施されるようになりました(移行措置)。

自治体や学校によっては、「新学習指導要領」と同じ内容で英語の授業が行われる「先行実施」がされるところもあったようです。

 

小学校外国語教育の早期化・教科化支援 実施スケジュール(イメージ)

小学3年生から学校で週1程度の英語が学べる!

2020年度から、小学校3・4年生は「外国語活動」という体験型の英語学習が、年間35コマ設定されていています。 週1コマ程度の英語の授業が実施されることになるのです。

英語の文化、音声・基本的な会話や表現を学ぶ

授業では、アルファベットや、数、色、天気、曜日などの基本的な言葉をベースに、「聞く」「話す」を目的とした、 歌やクイズ、挨拶など、英語での基本的なコミュニケーションの基礎を学ぶ内容となっています。

 

通知表に成績がつけられることはない、あくまで、英語を楽しみながら体験していくという所に重点が置かれています。

小学5年生からは週2程度、通知表にも成績が。

小学5・6年生からは「外国語科」という正式な教科として導入されます。 英語を教えるのは、学級の担任と英語を専門とする専科指導の先生。

約700語の単語・読み・書き・文法を学ぶ

全国一律配布の教科書を使って、主に「読み」「書き」を学ぶ内容で、年間70コマ学びます。 英語は週2コマ程度になります。これまで35コマだったので、いきなり2倍になるのですね!

他の科目と同様、通知表にも成績がつけられるようになります。

 

5・6年生の2年間で学ぶ単語数は約700語!

これは現行の中学校3年間で学ぶ1200語の約半分なので、小学校高学年にしてはかなり多いのでは!?という印象も持ちますね。

文法は今の中1で習うような、疑問詞、代名詞、動名詞、助動詞、動詞の過去形などを使った基本的な表現になるそうです。

増えた授業の時間はどうやって確保されるの?

今の授業数は変えずに、朝の活動時間や昼休み後などに、通常45分の授業を15分ごとの3つに分ける短時間学習(モジュール学習)が想定されているそうです。

英語のモジュール学習をすでに取り入れて実践していた大分県の小学校の動画がこちら▼

 

公立小学校で中1〜2レベルの英語を学べる!

これまで、小学生の時期に英語を学ぶ場というと、英語教室などの習い事に通うというスタイルを取る方がほとんどという印象がありますよね。

今回の大きな変化により、学校に通うすべての子どもたちが卒業までに、中1〜2レベルの英語を学べるという機会を得られるという事になります。

変わる英語教育から広がる可能性

英語好きになる?嫌いになる?
英語教室、行く?行かない?

もしかしたら、学校の授業についていく事を目的に英語教室に通う選択をする子どももいるかもしれないし、逆に、学校で英語を学べるから英語教室に行かないという選択をする子どももいるかもしれません。

小学校で英語に触れて、「英語好き」「もっと学びたい!」と学校以外でも英語を学ぶ機会を得たいと動き出す子どももいるかもしれないし、学校の英語があまり好きになれなくて、英語が苦手と感じる子どもも出てくるかもしれません。

言語習得から世界への関心が広がる可能性

いずれにせよ、小学校に通うすべての子どもが、早い段階から、世界の共通言語になりつつある英語という言語に触れられ、学ぶ機会を得られるということは、その後の子どもの未来への可能性に大きなチャンスが広がるという事になると思います。

 

「英語が好き」という気持ちを育てよう

小5・6年生の英語は通知表で成績が記載されるとのことで、親や先生が子どもにプレッシャーや不安を与えてしまう機会ももしかしたら多くなるかもしれません。そうすると、子どもが逆に英語に対して自信をなくしたり、英語嫌いになってしまう原因にもなりかねません。

英語で世界が広がる「楽しさ」を味わう

子どもたちには、「英語が楽しい!」「英語が話せると世界にもっと友達が増える!」「世界と繋がれる!」と、英語を学ぶことで、世界が広がる楽しさを是非味わってもらいたいと思います。

モチベーションを育てる環境作り

これまで中学校で習う英単語や文法の半分近くを、小学校高学年の2年間で学ぶわけですから、すごいことですよね!学ぶ子どもたちに、あまり負担にならないようにするためにも、「楽しい!」と学ぶモチベーションを育てる環境を周りの大人が作ってあげたいものです。

自宅でも楽しく学ぼう!小学生が英語を学ぶのにオススメな教材・本をPickUp

以下、ご参考になりそうな動画です▼

参考文献・メディア

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