愛知県名古屋市で、「不登校」になっていたり集団が苦手と感じる生徒のために、2022年度から「校内フリースクール」を市内の110校の中学校うち、(希望する)30校に設置する予定で準備を進めている状況だということが、明らかになりました。
昨年2021年度に、すでに試験的に1校で「校内スクール」を開設していて、その取り組みの結果、本格的に取り組むこととなり、今年度から導入校が拡大された、という流れのようです。
スクールカウンセラーに悩みを相談しやすい環境も整えていく方針だそう。
「校内フリースクール」とは?
学校の空いてる教室を利用した、学校の中にある「フリースクール」という位置付けで開設された「校内フリースクール」。「不登校」や集団が苦手と感じる生徒のための居心地のよい学びや交流の居場所として開設され、全国的にも事例の少ない新しい取り組み。
教室には絨毯が敷かれたりテーブルを置いたりと、通常の教室とは違ったリラックスのできる空間づくりが工夫される予定です。
学年は関係のない異年齢の集まる1教室に1人の担任の先生が配置されますが、通常のような授業はなく、タブレット端末を活用して勉強するなど、個人で1日のスケジュールを自分自身で決めて過ごすことができるような仕組みになる予定だそうです。
全国での「校内フリースクール」事例は?
愛知県岡崎市や福島県、広島県、横浜市などで導入事例がすでにあるようですが、今回の名古屋市のように30校など一気に導入するなどは、全国的に先駆けで大変珍しい画期的な取り組みのようですね。
愛知県岡崎市の「校内フリースクール」の事例。
愛知県岡崎市では2020年度から、福岡中学校にはじまり、その後、甲山中学校と矢作中学校の3校で「校内フリースクール」が開設されています。校内フリースクールのクラスの名前は「F組」と名付けられ、7〜8人の生徒が在籍しているとのこと。
六ツ美北中学校など、それまでの「適応指導教室」と名前の付けられた学校復帰を目的とした教室が「校内フリースクール」に代わる形として、再スタートする中学校も増えています。
多様な学び方や居場所が、公教育の中に作られるのは、選択肢を広げるという意味でも大変良い試みだと思います。
今後、開設予定の中学校の30校がどこになるのかなど、さらに具体的な内容が決定し公開されていくと思いますので、また情報を楽しみに待っていたいと思います!